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Belle Santos & Emi Ogura『MORNING TIME/朝の時間』

Co-program(コープログラム)

ジャンル
ダンス/美術
カテゴリー
公演
開催日時
2025年3月14日(金)~2025年3月16日(日)
会場
京都芸術センター 大広間(事務所棟2階)
料金・その他
有料
※チケット販売(事前決済)/未就学児参加不可/託児あり
事業区分
主催事業
Belle Santos & Emi Ogura『MORNING TIME/朝の時間』

Co-Program 2024 カテゴリーA「共同制作」採択事業

私たちの社会における病は、悲しみを否定することだ。
The sickness of our society is, that it denies mourning.

ロラン・バルト
Roland Barthes

時間の感覚のない時間。夜と朝の間、夕闇に包まれる前。薄明かりの中で移ろい、何かが変化していくとき。それはまさに空が青く濃く染まる時間、ブルーアワーである。

喪失・死は誰の人生においても、その一部であるが、日常生活ではほとんど触れられる事はなく、むしろ強引に目を背け、他者とその感覚を共有する時間・場所は無い。しかし“悲しみ”は確実に存在し、鬱などの病を引き起こしたりと、様々な形となり表出する。

Belle Santosと小倉笑は、パフォーマンス『MORNING TIME』にて、悲しみ・弔いについての時間・場所をインスタレーション型パフォーマンスとして創り出す。様々な“悲しみ”の状態について熟考し、人々の個人的な“悲しみ”、“悲しみ”を扱う職業について、歴史的背景とそれが現代においてどのような形式になっているか探求していく。

過去、そして現在も専門職としての弔問者は存在する。遺族に代わって嘆き悲しみ、彼らの悲しみの過程に寄り添ってきた。歴史的資料を見ても、主に女性の弔問者が故人を悼む儀式に参列することが多い。歌い、泣き、一定のリズムを刻み、体を揺らし、踊る。

嘆きが表現され、痛みが共有される。嘆くことが仕事となっていく。

『MORNING TIME』では、“悲しみ”を扱う仕事の可能性と限界について探り、社会性や広がりを内包しつつ、それと相反する“弔う”という行為の過程を形づくることで、“弔いきれない領域”に触れていく。

未来、人の命、さまざまな事柄への喪失・死に直面し、それを悲しみ悼む時、どのような仕事や集団形態/ 社会形態が必要だろうか。

このパフォーマンスそのものが、継続的な悲しみの仕事場、夜と昼の間の時空間、空が青く濃く染まる時間、ブルーアワーとなり、パフォーマーは芸術的な方法による実践によって、痛み、怒り、空虚、計り知れない孤独感を模索する。

There is a timeless time, between the dark of night and the light of day, a transitional space, a twilight zone, when one thing turns into another –  the blue hour.

Loss and death are part of everyone’s life, but it gets very little space in the everyday, is often forcefully ignored and communal forms of mourning are lacking. Yet grief finds its way, expresses itself in various emotional stages, has its own temporality, manifests in the body and can even take the form of illness and melancholia. 

With the performance ‘MORNING TIME’, Emi Ogura and Belle Santos open a public space to engage with grief and mourning, using installation and dance as a language beyond words to contemplate different states of sorrow, explore historical and contemporary forms of grief – personal as well as professional. 

In the past and present, there have been (and still are) professional and paid  mourners, who take on the act of lamentation on behalf of the bereaved and accompany their grieving process. Singing, crying, beating, shaking, dancing. People, mostly women, come together in rituals to mourn the deceased. The lament is performed. The pain is shared. Grief becomes work. ‘Morning Time’ explores the possibilities and limits of grief work, opens spaces for diffuse, political and ambivalent mourning processes and touches upon spheres of the un-mournable.

What social forms are needed to mourn the loss of a future or a transition from one life-form into the next? The performance itself becomes a place of continuous grief work, a space between night and day, a blue hour, in which the performers search for artistic patterns and practices to contain pain, anger, emptiness and the feeling of immeasurable loneliness. 

基本情報

日時

2025年3月14日(金)~2025年3月16日(日)

各日18:00開演
※開場は開演の30分前
※公演時間は約90分を予定しています。
対象 入場は10歳以上(12歳以下の場合は保護者同伴のこと)
料金 【一般】
前売1500円 / 当日券2000円

【U30・シニア(65歳以上)】
前売1200円 / 当日券1500円

【障碍者】
前売 / 当日ともに 1000円(同伴者1名無料) ※全席自由席
※入場は10歳以上(12歳以下の場合は保護者同伴のこと)
※U30・シニア(65歳以上)の方は当日年齢確認できるものをご持参ください。

★3月15日(土)公演では託児サービスを提供予定です。
申込方法 ◉京都芸術センター オンラインチケットサイト(Shopify)から申込(事前購入・クレジットカード決済のみ)。

◉お電話のご予約(当日精算)は、オンラインチケットサイトでのご購入が難しい方に限りお受けいたします。
075-213-1000(10:00-18:00)

会場 京都芸術センター 大広間(事務所棟2階)

プロフィール

Belle Santos/ベル・サントス

Belle Santos/ベル・サントス演出/美術/衣装

ベルリンを拠点とするアーティスト。インスタレーション、パフォーマンス、コスチューム・デザインの分野で活動している。現在、悲しみや痛みの現代的な儀式や表現、それに関わるサービス産業や変異する空間についてリサーチを行っている。近年の作品に、インスタレーション作品「MOURNING ROOM III – The Moon is Out Tonight 」@RAMPE劇場(ドイツ、シュトゥットガルト)や、パフォーマンス・インスタレーション「The Wake」@transmediale studio(ドイツ、ベルリン、silent green Kulturquartier内)、ム ーブメント・ピース「MATADORA」@KW Institute for Contemporary Art(ドイツ、ベルリン)などがある。

これまで、PACT Zolleverein(ドイツ、エッセン)のレジデンスプログラムに参加、2022年には、ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川(京都)にて3ヵ月間レジデンス滞在した。また、2018年公益財団法人セゾン文化財団のアーティスト・イン・レジデンスに、2023年国際プロジェクト支援として採択された。今年は、ドイツ文化省より6ヶ月のスカラシップを得て、悲しみとヒステリーについてのリサーチを、パリのCITÉ DES ARTS INTERNATIONALで行う予定である。また、サントスは、パフォーマンス・カンパニー「THE AGENCY」の創立メンバーである(2015年ー2022年まで在籍し、活動)。THE AGENCY の作品は、Athens Biennale(ギリシャ)や、Tanz im August(ドイツ)などの国際舞台芸術祭など、国内外で広く上演された。アーティスト活動の傍ら、映画やダンス、演劇のコスチューム・デザイナー/舞台美術デザイナーとしても活動中。また、NEXT WAVES THEATER と、デジタル・パフォーマンスの領域横断的な実験のためのプラットフォーム、-GLASSHOUSE (www.glasshouse.berlin) の共同創立者でもある。

写真:Neven Allegeier

Emi Ogura/小倉 笑

Emi Ogura/小倉 笑振付

岐阜県大垣市出身。10歳から声楽とダンスを始める。2014年より京都で活動を開始。以降、Monochrome Circus、康本雅子、笠井叡、mama!milk等の舞台やコンサートに出演。自身でも作品創作を行っており、2021年に創作団体SMILEを立ち上げ、「SMILE」「A human dodging a fried oyster / 牡蠣フライを避ける人間」「SUPER COMPLEX」などの舞台作品を発表。ヨコハマダンスコレクション2022コンペティションⅠにて奨励賞を受賞。 Belle Santos(独)と共同で作品創作をするなど国内外で活動。2022年よりKYOTO Cultural Festivalを主催。2025年度より京都国際ダンスワークショップフェスティバルのプログラムディレクターに就任。ダンス、音楽、舞台作品創作、親子・青少年向けWS、イベント企画などジャンルに捉われず、様々な活動を展開中。

写真:tomcude

クレジット

【出演】
Emi Ogura / 小倉 笑
Mervan Ürkmez / メルヴァン・ウルクメズ
Belle Santos / ベル・サントス
Susanne Sachsse / ズザンネ・ザクセ

演出・美術・衣裳 : Belle Santos
振付 : 小倉 笑
音楽 : Nozomu Matsumoto
ドラマトゥルク : Rahel Spöhrer, Bendix Fesefeldt
映像 : Adam Kaplan
舞台監督 : 小林勇陽
照明 : 十河陽平
通訳 : ワタナベモモコ
プロダクション・マネジメント: Wiebke Wesselmann
制作 : 谷竜一 , 平居香子 (京都芸術センター)

主催 : Belle Santos & Emi Ogura, 京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
*Co-Program 2024 カテゴリーA「共同制作」採択事業
助成 : 公益財団法人 セゾン文化財団(International Projects Support Program 2023-2024)、International Coproduction Fund of the Goethe-Institut.
特別協力:ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川
協力:森下スタジオ、Theater Haus Berlin