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五感で感じる和の文化事業 月イチ☆古典芸能シリーズ 第44回「式庖丁を知る」
- ジャンル
- その他/伝統芸能
- カテゴリー
- その他/トーク/レクチャー
- 開催日時
- 2017年2月10日(金)
- 会場
- 京都芸術センター 大広間
- 料金・その他
- 有料
- 事業区分
- 主催事業
月イチ☆古典芸能シリーズは月に一度は古典芸能に触れ楽しもうという企画です。2月は、食にまつわる和の文化として「式庖丁」に着目します。
京料理を4つの流れに分けると、平安時代以来の宮中の節会の料理である有職料理(ゆうそくりょうり)、鎌倉時代に禅と共に日本に伝わった精進料理、茶人の侘びの理念から生まれた懐石料理、昭和以来のおばんざいの4つがあります。式庖丁は、有職料理の流れの魚のさばき方の一つで、まな板に乗った魚に一切手を触れず庖丁刀と俎箸だけを使って切り分ける方法です。現在は神様への奉納として披露されていますが、もともとは天皇陛下の前で披露されていたものであり、食べるための料理術とは異なります。
御所に伝わる式庖丁の継承者で生間流(いかまりゅう)三十代家元である、老舗・萬亀楼の主人の小西将清さんを講師としてお招きし、式庖丁の実演を交えながら、お話をしていただきます。
御所に伝わる式庖丁の継承者で生間流(いかまりゅう)三十代家元である、老舗・萬亀楼の主人の小西将清さんを講師としてお招きし、式庖丁の実演を交えながら、お話をしていただきます。
- 日時
-
2017年2月10日 (金)
19:00-20:30 - 会場
- 京都芸術センター 大広間
- 講師
- 小西将清(有職料理 萬亀楼十代目主人、生間流式庖丁三十代目 生間正保)
- 定員
- 70人
※事前申込制/先着順 - 生間流式庖丁について
- 式庖丁は、京都御所に継承されます食の儀式でございます。この様な形が出来上がりましたのは、平安時代中期以降、貴族、公家により伝わりまして、現在で1,100 年程になります。 即ち藤原道長、頼道の時代の様式で公家風でございます。 今日で申します御所風で、当時の衣裳を身にまとい行なう儀式の一つであります。 鳥帽子に袴、狩衣姿で大きな俎板にのせた魚や鳥を直接手を触れずに、庖丁刀とまな箸で切り分け、おめでたい形(瑞祥表現) を表します。使うものは三鳥、五魚と申しまして鳥は鶴、白鳥、雉、魚は鯛、鯉、鱸、鮃、鯧などです。代表的なのは神厳の鯉、 藻隠れの鯛、三曲の鯛、檀紙の鯛、五穂の鯉など 多くの切り方が、御座います。 一年の中でも主に節会の折々に行い、節会と申しますのは、古くは中国より伝わります祝祭日で、代表的なのが五節会に当り一月一日はお正月、三月三日はひな祭り、五月五日は端午の節句、七月七日は 七夕、九月九日は重陽の節会で、その中でも一番華やかなのが、重陽の節会で旧暦で申しますと十月以降にあたり、菊に花が咲き誇る時期で、また、不老長寿を祝う節会でございます。 即ち式庖丁は、ご覧頂いて何かをお組取り頂き次の宴に移行いたします。生間流は豊臣秀吉公の御養子となられました八条の宮に仕え、のちに京極の宮家、有栖川の宮家と経過いたしまして一子相伝にて現在三十代家元 生間正保であります。
- 有職料理とは
- 京都において、朝廷や宮家等の宮中にて、節会等で食された、雅やかな形式のお料理です。
有職料理 萬亀楼(ゆうそくりょうり まんかめろう)「生間流の正式な継承者として歩む老舗」
初代は、享保7年(1722)に「萬屋」の屋号で造り酒屋を創業。その後1780年代の天明の飢饉の際、料理屋として転換し、屋号を「萬亀楼」と改め現在に至ります。
萬亀楼の料理は、御所ゆかりの有職料理の伝統の技法を踏まえ、これを今日風に解釈した「萬亀流有職料理」といえます。初箸に始まり、添え・お椀・お造り、八寸にあたる嶋台(州浜台)等、季節の花をさし花にして盛り込みます。盛り付けの端麗さ、奥深い味わいは宮中文化の雅を現代の料理として見事にアレンジしたものと言えます。生間流の継承者として有職料理を基本におき、これを今日ある材料を用いて、当店流に作り直した料理をお出ししています。
京都と言う街はこれまで何度も歴史の大きなうねりを経験してきました。そのため京都で商いをする者は、特有の粘り強さを持っていると思います。こうして築かれた京都人の知恵である「三けん」、つまり「堅実、賢明、謙虚」を大切にしながら、これからも決しておごることなく、京の味を表現し続けていきたいと考えています。
主催
京都市、京都芸術センター
共催
ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)
問合せ先
京都芸術センター
Tel. 075-213-1000
料金
500円
チケット/申し込み
2017年1月20日(金)から受付開始
助成
平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業