SCROLL

End of the event

KAC Performing Arts Program 2018 / Contemporary Theater “Re-search & Re-direction: The way of Participant’s Arts”_Reference Performance KAMOME MACHINE “OREGAYO” / ZONE 250km “2018.03.11”and”EVACUATION PLAN”

Genre
演劇
Category
公演
Date and time
Sat, Jun 30, 2018 - Sun, Jul 1, 2018
place
Kyoto Art Center Multi-purpose Hall
Fees & Others
有料
Business Segments
主催事業
KAC Performing Arts Program 2018 / Contemporary Theater “Re-search & Re-direction: The way of Participant’s Arts”_Reference Performance KAMOME MACHINE “OREGAYO” / ZONE 250km “2018.03.11”and”EVACUATION PLAN”
KAC Performing Arts Program 2018 / Contemporary Theater “Re-search & Re-direction: The way of Participant’s Arts”_Reference Performance KAMOME MACHINE “OREGAYO” / ZONE 250km “2018.03.11”and”EVACUATION PLAN”
フライヤーデザイン:堤拓也
KAC Performing Arts Program 2018 / Contemporary Theater “Re-search & Re-direction: The way of Participant’s Arts”_Reference Performance KAMOME MACHINE “OREGAYO” / ZONE 250km “2018.03.11”and”EVACUATION PLAN”
フライヤーデザイン:堤拓也

シンポジウムに先駆け、「かかわり」の方法を探求する、ふたつの上演を行います。

あるコミュニティや状況へのリサーチやフィールドワークを基にしたクリエイションでは、対象に関与していく過程が、多かれ少なかれ対象に変化を与えてしまう場合があります。そしてリサーチャー自身も、対象から影響を受けて変化を余儀なくされる場合がしばしば発生します。
こうしたプロセスを考慮するならば、結果としての「上演」の技法を作家に選択せしめる一因として、リサーチを経るなかでの、作家と対象や環境との心的距離の変化は無視できないものです。また、リサーチ対象や周囲の環境が「上演」をどのように受け止め、変化したのか(あるいはしなかったのか)のフィードバックを受け取ることで、さらに作家の技法は変化していくでしょう。

このプログラムでは、演劇ユニットBRDGと協働し、ある状況への関与のために持ち出された演劇の、手法と状況の変容に着目し、事例の研究と創作についての議論を進めていきます。
今回はこのプロセスに先駆け、既に実践されているリサーチと創作に関する事例を基にしたシンポジウムと、関連作品の上演を行います。

ひとつめの上演は、リサーチ対象として「日本国憲法」を取りあげ、その身体化の困難さを通じて、わたしたちの運用する言葉や身体の孕む政治性を指摘する、かもめマシーンの『俺が代』。もうひとつは震災についてのプライベートな記憶や語りを、演劇を通じてパブリックな問題とすることで、これを個別の語りを誘発する共同体の醸成装置として取り扱う、250km圏内の『地震の話』『暴想』。これらの作品は、リサーチや聞き取りを基盤に、観客をある画一的な属性として捉えたマス・コミュニケーションと、パーソナルな人間の声、双方を上演のための技術として運用しています。

シンポジウムでは、これらの上演と、ある場やコミュニティでの制作や隣接するジャンルの例を取りあげ、作家と関係者が相互に影響を受け、変容していく上演について、個別的な事例紹介に留まらず議論していきます。

今回取り扱うような創作においては、時に作家と関係者、そして観客の再定義が必要とされるでしょう。そして、演劇活動を通して関係性の再構築を行うことで、アウトプットを変質させていくことになります。このプロセスへの注視からは、これまでの演劇にみられた演出家と俳優の相互作用、そして観客や劇場を含めた演出の構築との類似と差異を見出すこともできるでしょう。本プログラムでは、これを新たな演劇の技法の展開として捉え、こうした共有可能な「かかわりの技法」を探求していきます。

「無関係な第三者」をもはや前提としない演劇は、単にそこに生きて在る以上の人と人がかかわるわざを、どのように育て上げることができるでしょうか。
シンポジウムとあわせて、ぜひご覧ください。

日時
2018年6月30日(土)・7月1日(日)
『俺が代』2018年6月30日(土)19:00開演
『地震の話』『暴想』2018年7月1日(日)14:00開演
会場
京都芸術センター フリースペース
かもめマシーン『俺が代』
 日本国憲法や、文部省(当時)による教科書『あたらしい憲法のはなし』、そして尾崎行雄、芦田均などの演説をテキストとして用いて、日本国憲法の本質を浮かび上がらせ、改憲/護憲に囚われることなく、憲法やこの社会についての問いを共有するソロパフォーマンス。

使用テキスト:日本国憲法、『あたらしい憲法のはなし』、芦田均 演説、尾崎行雄 演説
※日本語上演、英字幕付き

演出:萩原雄太
出演:清水穂奈美
照明:千田実(CHIDA OFFICE)
舞台監督:伊藤新(ダミアン)
美術:横居克則
英語翻訳:西尾樹里
題字:木積凛穂

250㎞圏内『地震の話』『暴想』
「地震の次の日、私がとった行動とは……。」2011年東京での初演以降、2014年愛媛、2015年京都で上演を重ねた250km圏内の代表作の一つ、地震の日からの時間経過や震源からの距離により感じ方が変化する作品『地震の話』。「もしも伊方原発に事故が起きたら、私はどうするだろう?」演出家・小嶋一郎が2017年愛媛に移住後、主催したワークショップから生まれた作品、避難計画シミュレーション演劇『暴想』。小嶋と出演者の協働により生まれた短編2作品を連続上演。

※上演終了後に「感想をシェアするミニフォーラム」を開催します。
※日本語上演(英語ハンドアウト有)

『地震の話』
作・演出・出演:黒田真史
協同演出:小嶋一郎
『暴想』
作・演出・出演:北野千晴
協同演出:小嶋一郎

シンポジウム「しらべの演技、演出のしらべ」
2018年7月1日(日)16:00~20:00
会場:京都芸術センター 講堂
登壇:山口惠子(BRDG)、川那辺香乃(BRDG)、萩原雄太(かもめマシーン)、小嶋一郎(250km圏内)、石神夏希(ぺピン結構設計)、久保田テツ(NPO remo)

詳細はこちらをご覧ください
シンポジウム「しらべの演技、演出のしらべ」イベントページ

かもめマシーン

2007年より東京都を中心に活動。カンパニー名はチェーホフの「かもめ」とハイナー・ミュラーの「ハムレットマシーン」に由来する。個人的な身体と社会との関わりにフォーカスを当てた作品を上演することを特徴とし、気功や太極拳などの身体メソッドを応用しながら独自の身体を模索している。

250km圏内

2013年に演出家の小嶋一郎と女優の黒田真史が立ち上げた劇団。二人とも座・高円寺「劇場創造アカデミー」修了( 1 期生)。2015年からアトリエ劇研「創造サポートカンパニー」。 「コミュニケートのあり方の理想形」を舞台上で表す(how)作品を上演することを特徴とする。 同時に、観劇文化をつくる活動を各地で行っています。 演出の小嶋一郎は『日本国憲法』で京都芸術センター舞台芸術賞2009大賞受賞。F/T10 公募プログラム参加。

主催

京都芸術センター

問合せ先

TEL : 075-213-1000
E-mail : info@kac.or.jp

料金

一般前売¥2,000 / 当日¥2,500
かもめマシーン&250km圏内 セット券¥3,000
18歳以下¥500 (前売・当日ともに)
※年齢が確認できるものを受付にてご呈示ください。

チケット/申し込み

ウェブサイト・TELにて受付

助成

平成30年度文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)・独立行政法人日本芸術文化振興会