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京都芸術センターって
どんなところ?
京都芸術センターは、四条烏丸のほど近くにある元明倫小学校の校舎を活用した芸術文化施設です。
元小学校の名残が残る建物では、アーティストによる展覧会や舞台公演、ワークショップ、トークなど、日々多彩なイベントを開催しています。さらに、京都の芸術文化活動を活性化させる取り組みとして、アーティストに向けた制作室の提供や、展示・公演の公募なども開館以来行ってきました。
そんな、芸術文化の発信地・京都芸術センターの特徴を6つのポイントにまとめてご紹介します。
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01
アーティストの制作支援
新進または若手アーティストの活動を支援するため、「制作室」を無償で提供しています。アーティストのインフラとなる制作室の提供は、2000年の開館以来継続されており、国内外で活躍するさまざまなアーティストが若手時代の制作場所として活用してきました。
利用アーティストの声
Center’s Comment
教室を改装した「制作室」は、部屋ごとにさまざまな特徴があります。一定の審査はありますが、若手や新しいプロジェクトに挑戦したい方など、さまざまな方に活用していただきたいと思っていますので、使用申請してみたい方は、気軽にご相談ください!
プログラムディレクター 谷竜一

02
ともに創作を育む
アーティストの公募事業
京都芸術センターの空間を活用した、新たな創作活動を育むパートナーとして、アーティスト向けの多彩な公募を行っています。
最新の公募情報はこちら。
- アーティスト・イン・レジデンスプログラム
-
photo by OMOTE Nobutada 国内外のアーティストらが一定期間、京都芸術センターに滞在しながら作品制作や交流を行うプログラム。
2000年の開館以来、招聘・派遣ともに多数の国との交流を図ってきました。
- Co-program
-
photo by IMAI Yuuka 2017年より開始した、京都芸術センターとの共同主催事業プランを募集するプログラム。公演、展覧会、リサーチなど、採用された企画の実現に向けて、申請者と京都芸術センターが共同主催者となり、ともに創作や実験に取り組みます。
- KACパートナーシップ・プログラム(共催事業)
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photo by NAKATANI Toshiaki 2023年より開始した、京都芸術センターの空間を活用した作品発表や、創造環境整備のための活動を共催する公募プログラム。
- Traditional Theater Training(T.T.T.)
-
photo by OOSHIMA Takuya 舞台芸術に携わる方を対象とする、伝統芸能トレーニングプログラム。
能や狂言、日本舞踊など、毎年設定される開講コースに沿って、参加者は約3週間の稽古を重ね、大江能楽堂でその成果を発表します。
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03
展示・公演・イベント
アートの世界を身近に感じていただく機会として、アーティストによる展覧会や舞台公演、ワークショップなど、多彩なイベントを開催しています。
おもな展示・公演・イベント

04
元小学校を生かした建物
1869年に開校した明倫小学校。1993年の閉校後、2000年に京都芸術センターとしてオープンしました。
元小学校の校舎をそのまま活かした建物は趣深く、絵になるスポットが見つかるはず。

Center’s Comment
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05
誰でも利用可能なカフェ
や図書室
展示・公演空間のほか、自由に出入りできるカフェや図書室を併設しています。
前田珈琲 明倫店

2001年に描いたドローイングからはじまり、さまざまな形で作品化されたtowerシリーズ。唯一、現実空間に存在する(KITCHEN)では箱状の厨房を介して、さまざまなオブジェクトや映像とともに食べ物や飲み物が出たり入ったりします。謎の箱であるtowerは想像の発生装置であり、穴とその前に広がる空間が、新しい出会いやコミュニケーションが生まれる場にもなればと願っています。
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美術家 金氏徹平 photo by UME Kayo
アート作品そのものがキッチンになっていて、作品の中で従業員の方々が働いているお店なんて世の中にないと思います。それも含めて作品ですね。そしてフロアの真ん中にドンとあります。京都芸術センターならではの美味しくて楽しいひとときを過ごしていただければと思います。
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建築家 家成俊勝 photo by HARADA Yuma
情報コーナー・図書室
開架数、約5,500点ほどの図書室と、京都市内外はもちろん、全国のギャラリー・美術館・劇場などからのポスター・チラシ・DMなどを無料配布している情報コーナー。
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06
京都芸術文化活動を
支えるサポーター制度
京都芸術センターの活動をはじめ、京都の芸術文化活動を支えるサポート制度です。
ボランティアスタッフ
京都芸術センターの活動をさまざまなかたちで支えてくださるボランティア・スタッフを募集しています。興味のある方は、ぜひボランティア説明会にお越しください。
KACサポーター
京都芸術センターでは、『芸術の現場』の活動、京都の若い芸術家たちの活動を知り、応援したいという方々からの支援をお願いしています。会員には各種特典をご用意しています。
現場で活かす種を育てる実験環境
三原聡一郎
制作室を借りてよかったこと
制作スタジオをいかに確保するか?というアーティストの命題があると思います。継続的な応募が可能でテンポラリーに使うことができるので、移動が多いタイプのアーティストには制作環境のひとつのホームグラウンドとして最適解だと思っています。四条烏丸なので知り合いやセンターの皆さんの紹介でいろんな方に会うこともできます。
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これから制作室を利用するアーティストへのメッセージ
常に新しい表現方法やメディアを扱うような特定のフォーマットの表現を指向しないビジュアルアート分野の方なら制作室1、2の環境は最適だと思います。水が使えて、インターネット環境が整っているので、オンラインを活用したアートや、自然現象や生命を扱えるキャパシティが高いです。
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
三原聡一郎
アーティスト。世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土そして電子など、物質や現象の「芸術」への読みかえを試みている。
profile photo by YAMAMOTO Tadasu
自分たちの基本に立ち返ることのできる場所
京都フィロムジカ管弦楽団
制作室を借りてよかったこと
京都市を中心に活動する私たちにとって、快適に練習をさせていただける本当にありがたい場所です。また、ワークショップなどを通じて一般市民の方々と近い距離で交流ができることは、京都中心とはいえ、大きなホールで活動する私たちにとって貴重な経験でした。
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これから制作室を利用するアーティストへのメッセージ
京都の中心であのような活動ができる場所があるのは本当にありがたいことです。ワークショップなどを通じて市民のみなさまとの交流もできるので、ジャンルを問わず活動の新しい発信の場としてぜひ利用いただきたいと思います。
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
京都フィロムジカ管弦楽団
1996年に創立されたアマチュア・オーケストラ。学生・社会人のメンバーで編成され、年2回の定期演奏会のほか、依頼に応じた小演奏会を中心に演奏活動を行う。
毎日通い、作品が成長する、学校のような場所
akakilike 倉田 翠
制作室を借りてよかったこと
クリエイションをする為にパッと集まるだけの場所ではなくて、そこで一人で考えたり身体を整えたりする時間を取ることができるのが、とてもありがたいです。その時間は作品を作るうえで、とても重要なものだな、と思っています。
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これから制作室を利用するアーティストへのメッセージ
稽古場がある、というのは実はすごくありがたいことだと思っています。このように贅沢に時間を使える稽古場があるのは本当にここだけだなと思います。稽古したり考えたりした時間は裏切らないと思っています。ここだから取ることができる時間をフル活用して、良き作品をどんどん発表していってほしいです。
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akakilike 倉田 翠
京都を拠点に、演出家・振付家・ダンサーとして活動。2016年より、倉田翠とテクニカルスタッフのみの団体、akakilike(アカキライク)の主宰を務め、アクターとスタッフが対等な立ち位置で作品に関わる事を目指し活動している。
profile photo by Bea Borgers
人生が変わる革新的な体験
Jenna Lee
AIRに参加してよかったこと
京都芸術センターでのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムで最も素晴らしかったのは、異なる文化や伝統の共通点を探り、実践的なワークショップに参加し、京都の生活に没頭し満喫することができたことでした。アーティストトークやオープンスタジオでは、自らの発見を共有し、私自身の日本の祖先の文化遺産について深く掘り下げることで、さらに深みのある体験となりました。
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これからAIRに参加するアーティストへのメッセージ
探求と交流の機会を積極的に受け入れ、京都の豊かな文化的伝統に触れながら、自由に革新し、限界を超えていきましょう。ワークショップに参加し、地元の職人やコミュニティと繋がり、活気あるアートシーンを存分に楽しんでください。ここで過ごす時間は、人生を変える刺激的で豊かなものになるでしょう。
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Jenna Lee
profile photo by James Westland
BATH OF DARKNESS. FOREST INSIDE THE BODY.
Emilia Álvarez
AIRに参加してよかったこと
このプログラムを通じて、京都の中心で日本の文化や芸術に触れ、現地の友人やアーティストと共に創作する機会が得られました。また、魅力的な展示会や祭りに触発され、最終展示会を日本式の畳の部屋で開催することができました。
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これからAIRに参加するアーティストへのメッセージ
このプログラムに応募し、京都での革新的な芸術体験を味わってください。京都芸術センターは、日本の文化と芸術の伝統が息づく場所であり、KACでの交流は非常に意義深いものとなるでしょう。京都の文化的な環境は、あなたの芸術作品を広げるためのインスピレーションとなることでしょう。
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Emilia Álvarez
「え、そんなことしてもいいの?」という協働体験
原田裕規
Co-programに参加してよかったこと
若手作家にとっては贅沢な広さの空間を用いて、ギャラリーでは難しいスケールの展示を実現できたこと。そして、美術館では難しい攻めた内容の展示が実現できたこと。それらを後押ししてくれる、アーティストマインドをもったスタッフの方々と協働できたことがよかったです。
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これからCo-programに参加するアーティストへのメッセージ
「え、そんなことしてもいいの?」と思わず聞き返してしまいたくなるほど、どんな提案も寛大に受け入れてくれるのが京都芸術センターでした。アーティストとの協働のプロである彼・彼女らを驚かすような提案こそ、きっと一番喜ばれるはず。がんばってください!
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原田裕規
アーティスト。人間の人間らしさとは何かをテーマに、テクノロジー、リサーチ、パフォーマンスなどを駆使した作品制作をおこなう。
profile photo by NISHIDA Kaori
ゴールの見えない試みを、存分に失敗しながら面白がる
額田大志×山下恵実
Co-programに参加してよかったこと
上手くいかないことを、上手くいかないままにしない。そんなストイックな側面と、多くの失敗が許容される、ゆったりとした創作時間が貴重な体験でした。(額田)
広い敷地を存分に使って小さな試みを繰り返しながら創作できる環境のなかで、改めて創作や本番のあり方を再考できました。(山下)
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これからCo-programに参加するアーティストへのメッセージ
京都芸術センターとその周辺には、見切り発車でやってみよう、と思ったことを面白がってくれる稀有な人々が集ってます。たぶん、今も。まずは応募を!(額田)
開かれた場である京都芸術センターでの創作は、交流を生みながら新たな試みを後押ししてくれる良い機会になると思います。(山下)
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額田大志×山下恵実
額田大志:作曲家・演出家。8人組バンド・東京塩麹、演劇カンパニー・ヌトミックを主宰。「上演とは何か」という問いをベースに、音楽のバックグラウンドを用いた脚本と演出で、パフォーミングアーツの枠組みを拡張していく作品を発表している。
山下恵実:演出家・振付家。演劇作品やダンス作品の創作のほか、集団創作による演劇作品への参加、MVへの出演、ダンスワークショップの開催など、活動は多岐にわたる。